2004年3月27日土曜日

原っぱ


インダス川中流からやや東に「ハラッパ」というインダス文明の遺跡があります。
世界史の授業の1回目か2回目をちゃんと起きていた人なら、モヘンジョダロとともに名前ぐらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

でもここのレンガを持ち出して、近くの鉄道建設に使っちゃって今はほとんど何も残っていない「原っぱ」と化していることは教科書にも載っていない事実です。
また入場チケットには「尊敬すべき外国人旅行者用」と銘打って現地人の20倍もふんだくっていることも教科書には載っていません。

結論「インダス文明を見たけりゃモヘンジョダロに行け」

(写真:これはまだマシな方)

2004年3月18日木曜日

そこのけそこのけ戦車が通る

トラックストップで一休みしていた時のこと。
もうもうと砂煙を上げながら数十台の巨大なトレーラーが入ってきた。
各トレーラーには戦車を載せている。
パキスタン陸軍の演習帰りで、トレーラーの一台がパンクし修理のため止まったようだ。
直している間ボスを中心に兵士たちは私の周りに集まり話に花が咲く。
充分打ち解けたと見計らったところで言ってみた。

私:戦車に乗ってみたいなあ。
ボス:ばかなこと言っちゃいかんよ、それは無理だ。
私:はは、冗談ですよ。

となるはずだったのだが、なんと、、、

ボス:いいよ。

戦車のコックピットは狭かった。
ちょっと前進と後退もさせてもらった。
砲身旋回して2時の方向にぶっ放したかったが代わりにボスが屁をぶっ放した。

話ついでに基地までヒッチさせてもらうことになった。
後ろに戦車30台を引き連れてのドライブは気持ちいいものである。
しかしまた別のトレーラーがパンクし大ストップ。
結局自転車で行くのと大差なかった。

それにしてもこんなにパンクばかりしていて有事の際大丈夫なのだろうか?!
いや、それ以前に国家の重要機密であるはずの兵器にどこの馬の骨ともわからん奴を乗せちゃっていいのだろうか?!

こんなオチャラケたことしてるからいつもインド軍にケチョンケチョンにされちゃうんである。
パキスタン兵士の皆さん、次の印パ戦争では頑張ってくださいよ!!

2004年3月11日木曜日

お前のものは俺のもの

パキスタンとインドは北部カシミール地方の領有権を巡り現在も対立しています。
中国も含めこの3国間の国境線ははっきりしないところが多いです。

パキスタン発行の地図ではインド側にグワーとせり出しているし、インド発行の地図ではパキスタン側にグワーとせり出しています。
中国発行の地図にはインド北東部に、シッキム(首都ガントク)という小さな独立国が見られます。(この問題は去年の中印首脳会談で解決したか?)

この手の状況はほかの地域にも見られ、例えばシリア発行の地図には「イスラエル」という国は存在しません。
そこには「パレスチナ」という国があるからです。

またトルコ発行の地図には、キプロスが南北2つの国に分かれています。
北キプロスはトルコのみが認める国です。
戦前の日本のみが認めた満州国と似たような状況でしょうか。
しかし実際行ってみましたが、そこは明らかに2つの国が存在し、南北間には鉄条網の国境がしかれ、行き来するにはパスポートに判子を押す出入国審査が必要です。
通貨も南北で違います。

そうだ、もっと身近にありました。
おそらくロシア発行の地図には北方四島はロシア領になっているのでしょう。

果たしてこの世界には、何通りの世界地図が存在するのでしょうね。

2004年3月9日火曜日

飛行機心得

はじめに。
これを読んでもよい子は決して真似しないでください。
よい大人になれません。
またよい大人も決して真似しないでください。
悪い大人になってしまいます。

なぜか私の乗る飛行機はすごい夜遅くだったりメチャメチャ朝早かったりする。(今回のもAM1:30だった)
そうなると前日から空港で泊り込みである。
皆様もご存知の通り空港では何でも高いのでなるべく消費したくない。
よって飛行機に乗込む時にはいつもハラペコである。

今までの中で一番ひどかったのは、カルカッタ→モスクワ→アテネの飛行であった。
モスクワで4日のトランジット。
しかしトランジットビザは72時間のみ。
つまり丸一日は空港内で過ごさねばならない。
ビスケットをかじって何とか生き延びたが飛行機に乗った時にはすでにフラフラである。

待望の食事が来た。
スッチーが聞く。
「肉にしますか?魚にしますか?」
あまりに飢えていた私は思わず言ってしまった。
「両方ください!」

一瞬スッチーは困った顔をしたが「もし余ったらあげますよ」。
一応全員に配り終えた後ちゃんと持って来てくれた。
パンも山ほどくれた。

皆さんも腹減ってどうしようもない時は試してみてください。

また機内でもらえる絵葉書(たいてい飛行機の写真)を書いてスッチーに出しておいてくれるよう頼むと切手無しでも届きます。(どういう仕組みかは知りません。全ての航空会社でやってくれるかどうかもわかりません。)

皆さんも切手を買うお金が無い時は試してみてください。

それでは皆さんもよいフライトを!

2004年3月3日水曜日

文化の壁

私の旅では、ある国に行ったらその国の文化風習に従うのが大原則である。
しかしたまに例外もあって、紙拭き文化の中国で水で洗っていたら変な目で見られた、というのは以前書いた。

そしてもう一つあった。
それはインド・バングラデシュにおける座りション文化である。
一度試しにやってみたのだが、長年の癖でしゃがんでしまうとウンコをしてしまいそうになるのだ。
これはアセった。

しかしこの座りションもこの国の文化に合っているのだ。
男でも足首まである長い巻きスカート(ルンギ)をはくので、立ちションしようとすると、ガバッとたくし上げなければならず、座ってチョロチョロやった方が都合がいいようだ。

ちなみにズボンの人も座りションする。
ズボンを脱いじゃうわけではなくてチャックだけ開けてする。

また便所には座りション用便器まである。
便器といってもただ足置き用のブロックが2個あるだけで穴はない。
前方に溝がある。

お隣ビルマでは男女共にルンギ着ていて、男は同じように座りションだが、何と女性は立ちションである。
道端で難しい顔してジッと立っている人は、もよおし中か考え中である。
もちろん足元やすそはビショビショになるが一日に何度もルンギつけたまま水浴びしているので問題無いらしい。

いやはや、所変われば、ですね。