2004年2月26日木曜日

バングラデシュ・インド比較概論第一(2回目)

インドにはさまざまな手段を使って旅行者から金を騙し取ろうとする奴が大勢いる。
(ズドンと一発とかボコボコにして力づくで、とかはあまり聞かないが)

中でも最も注意すべきは巧みな日本語使いである。
旅の上級者はその辺よく知っているので相手にしないが、インド初心者にとっては、困っているところにサッと現れ親切に助けてくれるのでコロリと騙され、後でドカンと持っていかれてしまう。

対してバングラデシュ。
実はこちらにも大勢の達者な日本語使いがいる。
町を歩いていると結構頻繁に日本語で話しかけられる。
しかし警戒する必要はない。
彼らは以前日本に出稼ぎで働いたことのある人たちで日本人を見て懐かしがって話しかけているだけなのだ。

昔はバングラ人は簡単に3ヶ月のツーリストビザがもらえた。
しかし来日しても3ヶ月で帰るはずがなく、多くは10年とか15年とか不法滞在して働き、最後に警察に捕まって強制送還される。
そのあまりの多さに大使館は個人の申請ではビザを出さなくなった。
(↑これは聞いた話です。詳細は違うかも)

時々小さな村の中に豪華な家が建っていたりする。
それは「日本ハウス」と呼ばれる出稼ぎ組の家なのだ。
当然それを見ている他の人らも日本に行きたがる。
だが決してビザは下りない。
お前の力で何とかしてくれ、と私に頼んでくる。
しかし悲しいかな、私は何の力も持たないただの旅人。
それは難しい、と諭してもなかなかわかってもらえない。

バングラデシュ人の親切にいつもあやかりながらこういうところではまったく力になってあげられない…
己の無力さを痛感する。