2006年6月17日土曜日

無題

前々項にて腐敗はイカン!との内容を記したが、社会主義国である中国においては、あくまで主役は政府であり、民衆はその引き立て役。そこが我々の民主主義国とは根本的に違う。
だからその国の人がその制度をフルに利用し利益や幸福を手にしようとするのはその国に生まれてしまった人々の一つの知恵であって、一概に非難もできないのでは、と思う(もちろん汚職を肯定しているわけではない)。

というのは、ある公務員から「日本人が中国を旅行するのは簡単だが、中国人が日本を旅行することは大変難しい。日本人はちょっと働くだけであなたのような長い旅ができるが、我々には絶対不可能だ。不公平だ!」と言われたこと(腐敗者に言われたくはなかったが)。

確かに私は日本という経済的に恵まれた国にタマタマ生まれたおかげで、他国(特に貧乏国)との経済格差を利用することによって今のような旅ができている訳で、不公平だ!といわれると返す言葉がない。
(本当は、1945年(抗日戦争勝利)とか1989年(天安門事件)とか豊かになれるチャンスは幾度となくあったのにそれを全部お上が潰した。君らの貧困の原因は全て「一党独裁」にあるのだ!という返す言葉があるのだが、ちょっと危険思想なのでまだ言ったことがない)

つまるところ何が言いたいかというと、私の旅というのは決してひけらかしてはならぬ、どちらかというとちょっと恥ずかしい旅であるのだなあ、と5年目に突入した今、思う。