2006年11月3日金曜日

僕らのアイドル

ダライ・ラマ14世。
チベット仏教界において政治面・信仰面、両面においての最高権力者。
1989年にはノーベル平和賞も受賞し、世界にも認められる大人物であるが、残念ながら中国にとっては「偉大なる中華人民共和国分裂をもくろむ第一級政治犯」的人物。
そのため国内ではダライ関連のニュースは一切流れず、インターネットでも規制に遮られ閲覧不可能。
写真なども手に入れることができない。
外国人が国外から持ち込み、チベタンに渡すのも法律に引っかかってしまう。

……と知りつつ持ち込んでしまいました、150枚。
もちろん闇で売りさばいて一儲け!なんてするわけはなく、お世話になったチベタンへの御礼にするつもりで。
道中、泊めてくれた一家、ツァンパ・バター茶を振舞ってくれた農民、つらい巡礼の最中声をかけてくれ一緒に野営した巡礼者、などなど。
「どうぞこれを」と差し出すと、まるで長年恋焦がれた人についに巡り合ったかのように一様に目を丸くしてそして頭にかざします。
肉体はチベット本土から遠く離れたところへ行ってしまったけれど、彼の精神はしっかりと皆の心の中に留まっているようです。

ある一人の巡礼者が言いました。
「私たちは辛い巡礼中、苦しくなると彼のことを頭に思い浮かべるのです。」