2005年6月7日火曜日

何のためにここまで来たのか…

今回私がメインに使用しているカメラはミノルタのTC-1。
いわゆる「高級コンパクトカメラ」というやつで定価は驚きのぢうご万円(中古で買ったので本当の買値は5万円だが)。
でも西チベットを越えてネパールに下りてきた時点で、まるで役目を終えたかのようにアッサリ動かなくなってしまった。
落とした訳でも、水につけた訳でもないのに…。
まあ始終振動の中にあるので止むを得ないのかもしれないが、あまりに弱すぎる。
しかしとりあえず修理しなくては、とインド周辺で探したところ、シンガポールにサービスセンターがあった。
事前にインドから国際電話で
「TC-1の修理をそちらで受け付けてくれるか?」
と聞いておいた。
返事は「もちろんOK」。
それで今シンガポールに来ているわけだ。

で、早速サービスセンターに行ってきた。
受付の小姐にカメラを渡し、状態を説明した。
中に入って1分後、小姐の口から出た言葉は、
「このカメラのパーツはここにはないので日本へ一旦送り修理することになるため1ヶ月ほどかかります。料金は2万円です。」
な、なにーーー!!!
料金の高いことは覚悟していたのでよい。
ただ問題は「1ヶ月」という期間だった。
このシンガポールで1ヶ月も耐えることはとても出来ない。
それに遅くとも1ヵ月後には中国に居なくてはならない大切な用事があるのだ。
その条件で修理を依頼するわけにはいかなかった。

失意の中、呆然として考える。
一体何のためにここまで来たのか…。
高い飛行機代まで払って…。(前項参照)
確かに受付小姐が電話で「受け付ける」言った話は間違ってはいないので彼女は責められない。
悪いのはもっと詳しく聞かなかった自分なのだから。
やり場のない怒りと激しい後悔で
「てめえのバカさ加減には父ちゃん情けなくて涙出てくらい!!」
(byあばれはっちゃくの親父)
と自ら壁に体当たりしブリキのたらいを頭上から落としたりしてみても結局はあとの祭り。

でも救いはあった。
実はもう一台、スペアのカメラを持っているのだ。
しかしそのカメラも3ヶ月前、絶体絶命の危機にさらされたことがあった…。(つづく)