2008年2月7日木曜日

垢太郎

チベット高原を横断しラサに到着して宿に入ってからまずした事は、40日ぶりに体を洗った事。
垢すりタオルに石鹸をつけてゴシゴシゴシ。黒い垢が止めども無く出てきて排水溝が詰まりそうになるくらい。
うーん、サッパリ!
その晩・・・。
寝る前に肌を見てビックリ!
今までしっとりツヤツヤしていた肌が、急にガサガサになり白い粉をふいてしまっている!

チベット人(特に田舎)は一生に3回しか体を洗わないとも言われる。
生まれたとき・結婚したとき・死んだとき。
徳を落とす、という理由でそれ以外にはまず体を洗わないが、これはやはり風土・気候に合った生活の知恵なのだろう。
強烈な紫外線と乾燥から肌を守るためには、バター茶をタップリ飲んで脂質を補充し、垢まみれになって皮膚の乾燥を防ぐ。乾燥してるからそんなに臭くならないし、周りがみんなそんなだから自分さえ気にしなければ他に気にする人もいない。
その垢は落としてはいけない大切な防護服だったのだ。

またバター茶をいっぱい飲んで垢をためる事にします。