2008年2月16日土曜日

外国人宿泊事情

中国のとある小さな町でのこと。
いつも通り10元(150円)の安宿にチェックイン。
中国では外国人が泊まっていい宿(高級)とそうでない宿(低級)が決まっていることが多く、いつも安宿に泊まろうとするときには事前に外国人であることを告げ、泊まっていいかどうか確認しておく。
多くは「没問題!」と歓迎してもらえるのだが・・・。

スヤスヤ眠りについた夜中1時、突然ドンドンとノックの音。
ビックリして扉を開けるとオーナーが申し訳なさそうな顔して「外国人はこの宿には泊まれず『安全な』別の宿に移動せねばならない、と公安から命令されました」という。
だから確認しておいたのに!とオーナーを責めるわけにはいかない。
私が訪れるような普段外国人が来ないような町の宿では、そういったルールがあることすら知らない人が多く、夜に宿泊者名簿を公安に届けた時点で指摘され初めて知る、ということが結構あるのだ。

しぶしぶついてゆくとそこは大理石ロビーのきらきら輝く町一番の高級ホテル、一番安い部屋でも260元(4000円)!
そんなお金はない!!
翌朝両替するつもりだったので手元には50元しかなく本当に払えないのだ。
仕方ないので今度は公安まで出向いて「お金が無いので公安の命令には従えない。安宿に泊まれないのならこの町で一番『安全』なこの公安の建物の中で寝させて欲しい」と駄々をこねてみると、さすがに公安も渋い顔をし「それはちと困る。ちょっと待て」と言ってその高級ホテルに電話をかけた。
「今からそっちに貧乏な外国人が行くから10元で泊めさせてやれ」
260元をなんと10元に値切ってくれました!
96%OFFのスーパーディスカウント!!
鶴の一声!歓迎職権乱用!不滅国家権力!!中国公安バンザイ!!!

しかし夜中の1時2時に町中を移動させるのが『安全』のためですかね~??