2003年9月16日火曜日

日本人、反省せよ!

韓国、ソウルの南に「独立記念館」がある。
何年か前に日本が教科書問題で日韓の歴史をうやむやにしようとしたことに対し韓国国民が怒り、「歴史を忘れ去ってはならない!」と、秀吉の時代から日本が韓国にしてきた悪行の数々を広大な敷地の中に模型と映像で示したものである。

展示には拷問の再現シーンや、後ろ手に縛られた韓国人が日本兵に銃で頭をぶち抜かれる映像が流れていたりと見ているとドーンと暗い気持ちになってしまうようなものばかり。
説明文には、韓・英・中・日の4ヶ国語で書いてあるのだが、見学に来ている人らの感情を察するに日本人とばれてはリンチに遭ってもおかしくないような感じがしたので顔は韓国文に向け目だけ日本文を追ったり、切符を買うときもピッタリの額を出し、中でも一言も口をきかぬなどのささやかな努力をしてみた。
しかしこういう時に限って子供に「ねえねえ、トイレはどこ?」ときかれたりして困ってしまった。

とにかく見終わった後は、悲しいような、情けないような、申し訳ないようなひたすら反省するだけであった。
日本人は焼肉食って免税品を買うだけじゃなくてこういう所にぜひ行くべきであろう。

ただ気になったことが一つだけある。
ここは韓国の小学生の社会見学として定められているらしく全国からバスに乗ったものすごい数の小学生が続々とやってくる。
日本が韓国に対しひどい事をしてきたことは事実だろうし、その歴史を知ることは大切である。
しかしまだ現在の国際関係もよく理解していないような子供のうちに、このようなショッキングなシーンをこれでもかというくらい見せつけてもよいものだろうか?
これがトラウマになって、よくわからないけど日本人は悪いやつだ!と思い込んだりはしないのだろうか?
せめて高校生くらいの分別のつく歳になってから見せるべきではないのだろうか?

この疑問を、ソウルにいた日本統治時代を経験していた日本語ペラペラのおばあさんと、帰国後にも友人の韓国人に聞いてみた。
するとやはりこのことは韓国でも問題になっているらしかった。
しかも時は日韓共催ワールドカップ前年であり、両国は不幸な過去を忘れこれからは協力してやっていこう、と言いながらもう一方では日本の悪を強調している。
改正すべきとの声が上がっているらしかった。

W杯が終わって一年。
今もまだ多くの小学生が見学しているのだろうか・・・