2008年1月22日火曜日

ホモ達の輪!(月曜)

中東・ヨルダンでのこと。
安宿を求めてさまよった結果泊まることになったのはシリア・イエメン・イラクなどからの出稼ぎ労働者が集まっているような所だった。
突然ふってわいてきたような東洋人の出現に、皆毎晩ワイワイガヤガヤ。
言葉の壁を乗り越える世界共通の話題と言えばやはり下ネタ。
紙にいろんな絵を描いて国家間の差異など話し合い、文化人類学発展に貢献したりしていた。
すると一人の男が「お前はこういうのが好きなのか?ならばあとでオレの部屋に来い」と言う。こりゃアラブ産ムフフ本でも見せてくれるのかも!とウキウキしながらその男の部屋に向かった。
そこは4人部屋、中に入るとその男だけがドッカリとベッドに腰掛けていた。そして男はこっちをジッと見つめて言った。

「で、お前はオレに何をして欲しいんだ?」

私のホモ感知センサーは瞬時にレッドゾーンを振り切った。

「いえ、私にはそういう趣味は無いので結構です」

男は諦めたようで、そのままそこで文化人類学討論などしていたのだが、やがて時間は過ぎ男は再び言った。

「どうだ?今晩はその空いているベッドで寝ては?」

その宿では私はベランダにマットを敷いて寝ていたのだが、ベランダで寝ようがベッドで寝ようが一泊の代金は同じだという。それなら久し振りにベッドで寝るのも悪くないかな、と了解したのだが・・・。

「じゃあ電気消すぞ」とスイッチの前に立った男は、消灯後ニヤリと薄ら笑いを浮かべると、カチャリ扉の鍵まで閉めてしまった。そしておもむろにこちらのベッドの方へ寄って来てガバッと私に覆いかぶさると荒い息を吐きながらそのヒゲ面を近寄せてきた。

「や、やめろー!!」

強く払いのけると男は仕方ねーなーといった感じでスゴスゴ自分のベッドへ戻って行った。怒った私はすぐさま部屋をあとにする・・・ことはなく、このままここにいれば何か文化人類学発展に貢献できるような調査結果が得られるかもしれない、と危険な期待を持って残留。

その功績を称えられ、その年のノーベル文化人類学賞を受賞した。