それはポルトガルの首都、リスボンでのこと。
到着が随分遅くなりあたりは真っ暗。首都だけに宿代は高そうだし、何の情報もないままこれから街中を探し回るのも面倒なので、ひとまず中央駅に向かった。国際列車が発着するような大きな駅なら24時間開いていて駅寝もできるだろうと思ったからだ。
予想は的中。待合室にはバックパックを置いて休んでいる旅行者が結構いる。この人らと一緒に夜を明かせばとりあえず安心だろう・・・。
深夜1時過ぎアナウンスが入る。
「1時××分発パリ行きまもなく入線します」
ア、アレ?旅行者は皆バックパックを抱え出て行ってしまった。残っているのは私一人。
それでもそこで粘っていると、やがて駅構内水をまいての清掃作業が始まってしまった。
係が「ここは閉めるからな。出て行ってくれ」
え、そんな~。
仕方ないので駅舎脇で寝ようかと外に出ると、そこにはスキンヘッドとか黒人とかいかにもアブナそうな若者がタムロしている。こんなところで寝たら朝までに丸裸にされ尻の毛までむしられそうだ。さりとて今更宿探しするにはもう遅すぎる。自転車に乗り宛てもなく街を彷徨う。公園にもヒャーヒャー騒いでいる若者がいてここもダメ。うー、どうすればいいんだ・・・。
と、ここでハタとチュニジアでの一件を思い出した。そうだ!インターチェンジのああいった所なら誰もいないかもしれない!!
リスボンは山と谷の坂だらけの街で立体的な道が縦横に走っている。ワラをも掴む気持ちで郊外に足を向けると、街の中心から2kmくらいの所に理想的な場所を発見!木立に覆われ騒音も届かず道から中は全く見えず、そこはまさに理想的な都市の中のキャンピングサイトだった。
結局リスボン滞在の数日間はそこにテント張りっぱなしで荷物もそこに置いたまま市街観光したのだった。
チュニジアのオヤジ、ありがとう!!
次に会うときはチュウぐらいはさせてやってもいいかな。
2008年1月27日日曜日
ホモ達の輪!(号外)