2008年1月6日日曜日

夜間演習

西チベットに阿里という大きな街がある。
巨大な軍の駐屯地があり、その存在のために拡大していったような人工的な街だ。
そこには異様に床屋が多い。
言うまでもなく夜にはピンク色の蛍光灯がともるような床屋である。
血気盛んな若き人民解放軍兵士が夜の射撃訓練場として使用していると思われる。

当時私は本当に髪が切りたくて普通の床屋を探し歩いたのだが、どこを覘いてみてもこの寒いのにえらく薄着な小姐がソファにだらりと座っているような所ばかりで、なかなか椅子と鏡があるような店が見つからない。
それでもやっと見つけた普通の床屋で散髪してもらったが、やっぱりそこでもアフターサービスの勧誘があった。

その街以外にも、チベットでは荒野のど真ん中にポツンと駐屯地があったりする。
ある基地の正門前には二軒の掘っ立て小屋があり、一軒は食堂兼雑貨屋。
そしてもう一軒は床屋だった。

ここら辺りじゃ床屋小姐は生活必需品なんだな~。