飛行機の窓からはいろいろな風景が眺められる。
日の出の太陽でエーゲ海がキラキラと黄金色に輝いていた。
ギリシャの台地、アルプス山脈の険しい山々、フランスのパズルのような畑地帯。
細く道も見える。
もしかしたら自分はあの道を走っていたかもしれないのだ。
時速20kmでノロノロと。
それなのに今自分は1万m上空から時速800kmの速さでその道を見ているのだ。
なんでだ?どういうことなんだ?
窓の外の景色は悔しさの涙でにじんでしまった。
まもなく花の都パリに着く。
2004年1月16日金曜日
第22話 世界の車窓から